格安SIMのテザリングに対応する端末は、テザリング機能があるスマートフォンやタブレットです。ただし、端末が対応していても、格安SIMの通信方式、APN設定、端末の販売元によって利用できない場合があります。
購入前や乗り換え前は、端末のテザリング機能だけでなく、利用する格安SIMの「動作確認端末」一覧と、SIMロック・対応周波数帯も確認してください。
格安SIMでテザリングに対応しやすい端末
次の条件を満たす端末なら、格安SIMでテザリングを利用できる可能性が高いです。
- Wi-Fiテザリング、USBテザリング、Bluetoothテザリングのいずれかに対応している
- 利用する格安SIMの回線に対応する周波数帯を備えている
- SIMロックが解除されている、または利用する回線と端末の購入元が一致している
- 格安SIMのAPN設定を正しく行える
- 格安SIMの動作確認端末一覧に掲載されている
特に、比較的新しいiPhoneやAndroidスマートフォンは、端末側のテザリング機能に対応していることが一般的です。しかし、端末がテザリング対応でも、格安SIMとの組み合わせまで対応しているとは限りません。
iPhoneは格安SIMのテザリングに対応している?
iPhoneは、対応する格安SIMと正しいAPN設定を使えば、Wi-Fiテザリングを利用できる機種が多くあります。設定画面の「インターネット共有」から、ほかの端末に通信を分けられます。
ただし、iPhoneの機種、iOSのバージョン、格安SIMの種類によって対応状況は異なります。中古のiPhoneや、特定の携帯電話会社で販売されたiPhoneを使う場合は、次の点を確認してください。
- 利用する格安SIMの動作確認端末一覧に機種名があるか
- SIMロックが解除されているか
- 利用する回線の周波数帯に対応しているか
- 格安SIM側で指定されたAPN構成プロファイルが必要か
- 「インターネット共有」が設定画面に表示されるか
iPhoneで「インターネット共有」が表示されない、またはテザリングを開始できない場合は、APN設定や通信事業者設定の更新を確認します。改善しないときは、その格安SIMとiPhoneの組み合わせが動作確認対象かを確認してください。
Androidスマートフォンは格安SIMのテザリングに対応している?
Androidスマートフォンも、テザリング機能を搭載している機種であれば利用できる可能性があります。ただし、Androidはメーカー、機種、販売元、OSの仕様による違いが大きいため、iPhoneより個別確認が重要です。
Androidでは、一般的に「設定」から「ネットワークとインターネット」や「接続」などを開き、「アクセスポイントとテザリング」「モバイルホットスポット」などの項目を選びます。項目名はメーカーやOSのバージョンによって異なります。
特に注意したいのは、携帯電話会社で販売されたAndroid端末です。SIMロックを解除しても、次の理由で通信やテザリングが正常に動作しないことがあります。
- 格安SIMの回線に必要な周波数帯に対応していない
- 端末のAPN設定が正しく保存されていない
- 販売元の仕様によってテザリング時のAPNが制限されている
- OSや端末の設定が格安SIMに対応していない
- 端末が古く、格安SIM側の通信方式に対応していない
そのため、Android端末は「テザリング機能がある」というだけで判断せず、利用予定の格安SIMで動作確認済みかを確認する必要があります。
テザリング対応端末か確認する方法
格安SIMでテザリングを使えるかは、次の順番で確認すると判断しやすくなります。
- 端末の仕様を確認する。製品ページや取扱説明書で、Wi-Fiテザリング、USBテザリング、Bluetoothテザリングに対応しているか確認します。
- 格安SIMの動作確認端末一覧を確認する。端末名、型番、SIMカードの種類、利用回線を一致させて探します。
- テザリングの対応状況を確認する。動作確認表に「テザリング可」「テザリング対応」などの記載があるかを確認します。
- SIMロックと対応周波数帯を確認する。SIMロックの有無だけでなく、利用する回線に必要な周波数帯に対応しているかを確認します。
- APN設定の方法を確認する。格安SIMが指定するAPN名、ユーザー名、パスワード、認証タイプなどを端末に入力します。
- 実際に接続する。テザリングをオンにし、パソコンやタブレットから端末のネットワーク名を選んで接続します。
動作確認端末一覧に機種が掲載されていない場合は、テザリングができないと断定はできませんが、格安SIM事業者による動作保証は確認できません。仕事や授業などで確実に使う必要がある場合は、動作確認済みの端末を選ぶほうが判断しやすくなります。
格安SIMでテザリングができない主な原因
端末がテザリング対応でも使えない場合は、端末の故障とは限りません。次の項目を順番に確認してください。
APN設定が間違っている
APNは、端末を格安SIMのモバイル通信へ接続するための設定です。入力内容に誤りがあると、通常のデータ通信だけでなくテザリングも利用できないことがあります。
格安SIM事業者が案内しているAPN名、ユーザー名、パスワード、認証タイプを確認し、入力後に端末を再起動します。
端末のSIMロックや対応周波数帯に問題がある
SIMロックが残っている端末や、利用する回線の周波数帯に対応していない端末では、通信が不安定になったり、通信自体ができなかったりします。
中古端末を購入する場合は、商品説明に「SIMフリー」とあるかだけでなく、端末の型番と対応周波数帯まで確認してください。同じシリーズ名でも、販売地域や携帯電話会社によって仕様が異なることがあります。
テザリング用の設定が別に必要
一部のAndroid端末では、通常のモバイル通信とは別に、テザリング時のAPN設定が関係する場合があります。通常の通信はできるのにテザリングだけ使えないときは、格安SIM事業者の案内にあるテザリング設定を確認します。
接続先の端末や通信環境に問題がある
テザリングをオンにしても、接続先のWi-Fi設定、パスワード、電波状況が原因で接続できないことがあります。端末同士を近づけ、テザリングをいったんオフにしてから再度オンにし、接続先のWi-Fi設定もやり直してください。
テザリング用端末を選ぶときの確認項目
格安SIMでテザリングを主に使うなら、次の項目を確認して端末を選びます。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 動作確認 | 利用予定の格安SIMで、端末がテザリング対応として掲載されているか |
| 通信方式 | 利用する格安SIMの回線と、端末の対応周波数帯が合っているか |
| SIMロック | SIMロックが解除済みか、SIMフリー端末か |
| バッテリー | 長時間のテザリングに使える容量や充電方法があるか |
| 通信量 | 格安SIMの月間データ容量や速度制限の条件が用途に合うか |
| 接続方法 | Wi-Fi、USB、Bluetoothのうち必要な方法に対応しているか |
テザリング中は、端末が通常より発熱しやすく、バッテリーも消費しやすくなります。パソコンを長時間接続する場合は、充電しながら使える環境や、USBテザリングに対応した端末を選ぶと使いやすくなります。
端末ではなくモバイルルーターを使う方法もある
スマートフォンのバッテリー消費や発熱が気になる場合は、格安SIMをモバイルルーターに入れて使う方法もあります。モバイルルーター側がSIMカードのサイズ、通信回線、対応周波数帯に対応している必要があります。
ただし、モバイルルーターも格安SIMとの動作確認が済んでいるとは限りません。購入前に、ルーターの型番と格安SIMの対応状況を確認してください。
格安SIMのテザリング対応端末を選ぶポイント
格安SIMでテザリングに使える端末は、iPhoneやAndroidを含めて多数あります。ただし、対応の可否は端末の種類だけでは決まらず、端末の型番、購入元、利用する回線、APN設定の組み合わせで判断します。
まずは利用予定の格安SIMの動作確認端末一覧で、端末名とテザリング対応状況を確認してください。掲載がない端末を使う場合は、対応周波数帯とAPN設定を確認したうえで、動作保証がない可能性を考慮して選びましょう。







