格安SIMを海外旅行で使う方法は、主に国際ローミングを使う、海外用SIM・eSIMを購入する、現地のSIMを契約する、Wi-Fiを利用するの4つです。格安SIMでも海外で使えるとは限らず、音声通話・SMS・データ通信で対応状況が異なります。
出発前に、利用中の格安SIMが渡航先に対応しているか、海外データ通信の料金はいくらか、端末がSIMロック解除済みかを確認してください。短期旅行でデータ通信だけ使うなら、海外用eSIMが手軽な選択肢になりやすい一方、対応端末や設定の確認が必要です。
格安SIMを海外旅行で使う4つの方法
| 方法 | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 国際ローミング | 日本で使っているSIMをそのまま利用する | 設定やSIM交換を簡単にしたい人 |
| 海外用SIM・eSIM | 旅行先用のデータ通信プランを購入する | 通信費を抑えたい人、対応端末を持っている人 |
| 現地SIM | 渡航先の通信会社のSIMを購入する | 長期滞在する人、大容量通信を使う人 |
| モバイルWi-Fi | 専用ルーターに接続して通信する | 複数人・複数端末で使いたい人 |
方法1:格安SIMの国際ローミングを使う
国際ローミングとは、日本で契約している携帯電話会社のSIMを海外の通信会社の回線に接続して使う仕組みです。SIMカードを交換しなくてよい点がメリットですが、格安SIMでは海外でのデータ通信に対応していない場合があります。
また、海外で使える場合でも、音声通話とデータ通信の対応状況が別になっていることがあります。料金や利用できる国・地域、通信量の上限も契約先ごとに異なるため、契約者向けページや公式の料金表で確認が必要です。
国際ローミングを使う手順
- 格安SIMの公式サイトや会員ページで、渡航先が対応地域に含まれているか確認します。
- 海外データ通信の料金、利用できる容量、利用期間、申し込みの要否を確認します。
- 必要な場合は、出発前に海外利用の申し込みやオプションの購入を行います。
- スマートフォンの設定で、データローミングを必要なときだけオンにします。
- 現地到着後、通信できるか確認し、使わないときはデータローミングをオフにします。
海外データ通信の申し込みが必要なのに手続きをしていない場合や、対象外の国で利用した場合は、通信できないことがあります。設定をオンにするだけで無料になるわけではないため、料金が不明な状態ではデータローミングをオンにしないほうが安全です。
方法2:海外用のSIM・eSIMを使う
海外用SIMやeSIMは、渡航先で使える通信プランを旅行前に購入する方法です。多くはデータ通信専用で、現地の電話番号による通話やSMSが付かないことがあります。
eSIMはスマートフォンに内蔵されたSIM機能へ通信プランを登録する方式です。SIMカードの差し替えが不要ですが、端末がeSIMに対応していること、SIMロックがかかっていないこと、購入したプランが渡航先に対応していることが条件になります。
海外用eSIMを使う手順
- 端末がeSIMに対応しているか、SIMロックが解除されているか確認します。
- 渡航先、利用日数、必要なデータ容量に合うプランを選びます。
- 購入後に届く案内に従い、インターネット接続中にeSIMを端末へ追加します。
- 日本のSIMは残したまま、モバイルデータ通信に海外用eSIMを指定します。
- 現地到着後、海外用eSIMの回線とデータローミングの設定を確認します。
- 帰国後は、モバイルデータ通信を日本のSIMへ戻し、不要な海外用eSIMを停止または削除します。
eSIMを追加するタイミングや、利用開始日が「購入時」「インストール時」「現地で接続した時」のどれになるかは、サービスによって異なります。購入前に利用開始の条件と有効期間を確認してください。
方法3:現地のSIMカードを使う
現地SIMは、渡航先の携帯電話会社や販売店などで購入して使います。滞在期間が長い場合や、大容量の通信を使う場合に検討できますが、購入や本人確認、APN設定などが必要になることがあります。
現地SIMに交換すると、日本の電話番号で着信できなくなったり、SMS認証を受け取れなくなったりする場合があります。日本のSIMを残して2枚の回線を使える端末では、現地SIMをデータ通信専用に設定する方法もありますが、回線の指定を間違えると意図しない通信料が発生する可能性があります。
方法4:モバイルWi-Fiを使う
モバイルWi-Fiは、海外用の通信ルーターを借り、スマートフォンやタブレットをWi-Fiで接続する方法です。複数人で共有できる点がメリットですが、ルーターの持ち運びや充電が必要です。
レンタル料金のほか、受け取り・返却方法、通信容量の上限、延滞や紛失時の費用が設定されていることがあります。料金を比較するときは、通信料だけでなく、必要なオプション費用を含めて確認してください。
旅行前に確認すること
1. 渡航先で通信できるか
国際ローミングを使う場合は、格安SIMの対応国・地域を確認します。国名が同じでも、地域や離島などが対象外になることがあるため、旅行先の具体的な地域まで確認すると安心です。
2. データ通信に対応しているか
海外での音声通話、SMS、データ通信は別々に対応している場合があります。インターネットだけ使いたい場合でも、データ通信の対応状況と料金を確認してください。
3. 端末が海外利用に対応しているか
海外用SIMやeSIMを使う場合は、端末の対応周波数、eSIM対応の有無、SIMロックの状態を確認します。対応していない端末では、SIMを購入しても通信できません。
4. データローミングの設定
日本のSIMで海外データ通信をしない場合は、日本のSIMのデータローミングをオフにします。海外用SIMを使う場合は、どの回線をモバイルデータ通信にするかを確認し、日本のSIMに切り替わらないよう設定してください。
5. 通話やSMS認証が必要か
航空会社、宿泊施設、予約サービス、銀行などで、日本の電話番号へのSMS認証が必要になる場合があります。データ専用の海外SIMへ切り替える前に、認証方法や日本のSIMの扱いを確認してください。
目的別に選ぶならどれがよいか
- 設定を簡単にしたい:利用中の格安SIMの国際ローミングを確認する
- 短期旅行でデータ通信費を抑えたい:対応端末があれば海外用eSIMを検討する
- 長期滞在や大容量通信:現地SIMを比較する
- 家族や複数端末で共有したい:モバイルWi-Fiを検討する
- 日本の電話番号でSMSを受け取りたい:日本のSIMを残し、データ通信だけ別回線にする方法を確認する
ただし、実際の料金や利用可能な国は、格安SIM会社や海外用SIMサービス、渡航先によって異なります。特定の方法が常に安いとは限らないため、滞在日数、必要なデータ容量、通話やSMSの必要性をそろえて比較してください。
帰国後にする設定
- モバイルデータ通信の回線を、日本で使っている格安SIMへ戻します。
- 海外用SIMやeSIMを使っていた場合は、不要な回線をオフにします。
- 日本のSIMのデータローミング設定を、普段の利用方法に戻します。
- 通話、SMS、モバイルデータ通信が日本の回線で使えるか確認します。
格安SIMを海外旅行で使うときは、まず契約中のサービスについて「渡航先の対応状況」「データ通信の料金」「申し込みの要否」を確認してください。データ通信だけなら海外用eSIM、電話番号や設定の簡単さを重視するなら国際ローミングなど、必要な機能と端末の対応状況で選ぶと判断しやすくなります。







