格安SIMは、大手携帯電話会社の回線を借りて通信サービスを提供するSIMカードやeSIMです。使い方は大手携帯電話会社と大きく変わりませんが、申し込み、端末の準備、開通手続き、APN設定を自分で行う場合があります。
初心者は、現在の電話番号を引き継ぐか、新しい番号を取得するかを決めたうえで、利用する端末が対応しているか確認するとスムーズです。
格安SIMの基本的な使い方
格安SIMを使う流れは、次のとおりです。
- 利用する通信会社と料金プランを選ぶ
- 端末が対応しているか確認する
- 必要な書類や本人確認情報を準備する
- SIMカードまたはeSIMを申し込む
- 回線の開通手続きを行う
- 端末にSIMを設定する
- APN設定を行い、通信できるか確認する
申し込み方法や設定画面は通信会社、端末、SIMの種類によって異なります。実際の手順は、申し込み先が案内する説明書や公式サポートの内容に従ってください。
申し込み前に確認すること
申し込み前に確認するポイントは、主に「端末」「電話番号」「通信量」「対応エリア」の4つです。
端末が格安SIMに対応しているか
現在使っているスマートフォンをそのまま利用する場合は、申し込む格安SIMの回線や周波数帯に対応しているか確認します。端末によっては、SIMロック解除が必要な場合や、通信会社を変更すると一部機能が使えない場合があります。
確認する項目は次のとおりです。
- 端末がSIMカードまたはeSIMに対応しているか
- 利用する通信会社の動作確認端末に含まれているか
- SIMロックがかかっていないか
- 対応する通信回線や周波数帯が合っているか
- 端末の残債や返却条件が残っていないか
「SIMフリー」と表示されている端末でも、格安SIMのサービスで使えるとは限りません。申し込み先の動作確認端末一覧で、機種名や型番まで確認しましょう。
電話番号を引き継ぐか、新しく取得するか
現在の電話番号を引き継ぐ場合は、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)を利用します。MNPを使うと、電話番号を変えずに携帯電話会社を乗り換えられます。
新しい電話番号でよい場合は、格安SIMの申し込み時に新規契約を選びます。電話番号を引き継ぐ必要がないため、乗り換えより手続きが少ない場合があります。
ただし、MNPの手続き方法や、申し込み時に必要な情報は通信会社によって異なります。MNPワンストップに対応している場合は、申し込み先だけで手続きを進められることもありますが、対応状況は事前に確認してください。
毎月のデータ使用量を確認する
料金プランは、毎月使えるデータ容量によって選びます。現在の携帯電話会社のアプリや会員ページで、直近数か月のデータ使用量を確認すると、必要な容量を判断しやすくなります。
データ使用量が少ない月だけでなく、動画視聴やテザリングを多く使った月も確認しましょう。容量を超えると通信速度が制限されることがあるため、普段の使用量ぎりぎりではなく、少し余裕のあるプランを選ぶ方法もあります。
SIMカードとeSIMの違い
| 項目 | SIMカード | eSIM |
|---|---|---|
| 形状 | 端末に差し込む小さなカード | 端末に内蔵されたデジタル情報 |
| 利用開始 | カード到着後に設定することが多い | 対応端末ならオンラインで設定できる場合がある |
| 注意点 | サイズや向きを間違えないようにする | 端末と通信会社の両方がeSIMに対応している必要がある |
SIMカードは、届いたカードを端末に入れて使います。eSIMはカードの到着を待たずに開通できる場合がありますが、対応端末やWi-Fiなどの通信環境が必要になることがあります。
初心者で対応状況に不安がある場合は、利用する端末と申し込み先の案内で、どちらを選べるか確認してから申し込みましょう。
格安SIMを申し込んで開通する手順
1. 必要なものを準備する
一般的には、本人確認書類、連絡用メールアドレス、支払い方法、現在の契約情報などを準備します。MNPで電話番号を引き継ぐ場合は、現在の電話番号や契約者情報が必要です。
契約者名義と支払い方法の名義が異なる場合など、追加書類が必要になることがあります。必要書類は申し込み先によって違うため、申し込み画面で確認してください。
2. 料金プランとSIMの種類を選ぶ
毎月のデータ容量、音声通話の有無、通話オプション、SIMカードまたはeSIMを選択します。
音声通話付きプランは、通常の携帯電話番号で通話やSMSを利用する人向けです。データ通信専用プランは、通話機能が不要なタブレットやモバイルルーターなどで使う場合に向いています。
料金を比較するときは、月額料金だけでなく、初期費用、通話料、追加データ容量、オプション料金も確認しましょう。
3. 回線を開通させる
SIMカードが届いたら、申し込み先の案内に従って開通手続きを行います。MNPの場合、開通手続きを完了すると、以前の携帯電話会社との回線が使えなくなることがあります。
開通前に、Wi-Fiへ接続できる状態にしておくと、その後の設定を進めやすくなります。開通受付の時間帯や手続き期限が指定されている場合もあるため、案内を確認してください。
4. SIMカードを端末に入れる
端末の電源を切り、SIMカードの向きとサイズを確認してから、SIMトレイに装着します。SIMカードの金属部分に触れたり、無理に押し込んだりしないでください。
eSIMの場合は、申し込み先から届いた案内やQRコードを使って、端末の設定画面からeSIMを追加します。具体的な画面は端末によって異なります。
5. APN設定を行う
APNは、端末を格安SIMのデータ通信へ接続するための設定です。SIMを入れただけではインターネット通信ができない場合があるため、必要な端末ではAPN設定を行います。
設定方法は、iPhoneとAndroid、通信会社、端末によって異なります。申し込み先が配布しているAPN構成プロファイルや設定情報を使い、記載された手順どおりに入力してください。
設定後にWi-Fiを一度切り、Webサイトを開けるか確認します。通信できない場合は、次の点を確認します。
- モバイルデータ通信がオンになっているか
- SIMが正しく認識されているか
- APNの入力内容に誤りがないか
- 機内モードがオンになっていないか
- 端末を再起動しても改善しないか
- 利用する端末が動作確認の対象か
格安SIMで電話やSMSを使う方法
音声通話付きの格安SIMなら、対応する電話番号を使って通常の電話やSMSを利用できます。電話アプリやメッセージアプリの使い方は、基本的にこれまでのスマートフォンと同じです。
通話料金は月額料金に含まれず、通話時間に応じて別途かかる場合があります。長時間の通話をする人は、通話定額や通話オプションの条件を確認しましょう。
データ通信専用SIMでは、携帯電話番号による音声通話ができないことがあります。通話が必要な人は、申し込み時に音声通話対応のプランを選んでください。
格安SIMへ乗り換えた後に確認すること
開通後は、通信だけでなく、電話、SMS、メール、アプリも確認します。
- Wi-Fiを切った状態でWebサイトを閲覧できるか
- 電話の発着信ができるか
- SMSを送受信できるか
- 自分の電話番号が正しく表示されるか
- 必要なアプリでログインできるか
- 留守番電話やキャリアメールなど、使えなくなる機能がないか
大手携帯電話会社のメールアドレスを使っていた場合、解約後に利用できなくなることがあります。メールアドレスを残せるサービスが用意されている場合もありますが、申し込み期限や料金などの条件はサービスごとに確認が必要です。
初心者が注意したい格安SIMのポイント
通信速度は時間帯や場所で変わる
格安SIMの通信速度は、通信会社、利用する回線、時間帯、場所、端末などによって変わります。同じサービスでも、利用環境によって体感が異なるため、月額料金だけで通信品質を断定しないようにしましょう。
キャリアショップと同じサポートとは限らない
格安SIMは、申し込みや初期設定をオンラインで行うサービスが多く、対面サポートの有無や内容は通信会社ごとに異なります。設定に不安がある場合は、店舗サポート、電話サポート、チャットサポートの対応範囲と料金を確認してください。
料金が必ず安くなるとは限らない
月額料金が下がっても、端末代、通話料、追加データ容量、オプション料金を含めると、想定より差が小さくなることがあります。比較するときは、次の合計で考えると判断しやすくなります。
毎月の支払額の目安 = 基本料金 + 通話料・通話オプション + 追加容量やその他のオプション料金
端末を新しく購入する場合は、これに端末代金や分割払いの支払いが加わります。
格安SIM初心者が最初にすること
まず、現在のスマートフォンの機種名と、直近のデータ使用量を確認してください。そのうえで、利用したい格安SIMの動作確認端末一覧、対応エリア、料金プラン、通話条件を確認します。
格安SIMの使い方は、申し込み後にSIMを設定してAPNを登録することが基本です。端末の対応状況と必要な設定を先に確認すれば、初心者でも自分に合うプランを選びやすくなります。







